Case
事例紹介
裁判をやるだけが仕事ではありません。契約の一行を変える、交渉の順序を変える、処分の設計を変える。実務の中身をご紹介します。
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Attorney

弁護士としての事例
事業承継
親族間での工場の譲渡
- ご相談
- 親族が共同で保有してきた工場について、事業を続ける側が引き取る形で整理したいが、価格と設備の扱いで折り合わない。
- 対応
- まず工場に伺い、設備の稼働と取引先との契約関係を確認。株式譲渡と事業譲渡の影響を整理し、双方が説明可能な価格の考え方を組み立てて交渉した。
- ポイント
- 現場を見ていたから、設備の実際の価値と、誰がラインを回せるのかが分かった。裁判ではなく、事業を続けられる形への着地を優先した。
労務
幹部職員によるハラスメント
- ご相談
- 幹部職員のハラスメント行為が判明した。解雇すべきか、どこまでの処分が妥当か判断できない。
- 対応
- 事実調査の手順、聴取の順序、記録の残し方を助言。懲戒事由への当てはめと過去の処分例との均衡を検討し、解雇から降格・配置転換までの選択肢を、経営が選べる形で提示した。
- ポイント
- 処分が重すぎれば無効となり(労働契約法第15条)、軽すぎれば被害者への説明がつかない。法律論と組織運営の両面から、運用できる処分を設計した。
取引
得意先からのハラスメントと取引条件
- ご相談
- 主要取引先の担当者から理不尽な要求と暴言が続いている。取引を失うわけにもいかず、社内が疲弊している。
- 対応
- 依存度と代替可能性を確認し、「撤退」「値上げ」「担当者の交代要請」の3案を比較。要求を書面で確認する運用に切り替え、価格改定の協議を申し入れた。
- ポイント
- ケンカをして勝つことが目的ではない。取引を続けながら、現場の負担を下げて採算を確保する道を探った。
行政
補助金の獲得
- ご相談
- 設備投資に補助金を活用したいが、要件の解釈に迷う点があり、申請して問題にならないか不安がある。
- 対応
- 公募要領と関連法令を読み込み、判断が分かれ得る箇所を特定。所管窓口への事前確認事項と、申請書での事実の書き方を助言した。
- ポイント
- 「通ればよい」ではなく、後から適正性を問われても説明できる申請にすることが重要。

In-house
企業の法務担当役員としての事例
弁護士登録前、中堅製造業の人事総務担当役員として、依頼者の側で法務実務を担っていた時期の案件です。「弁護士に頼む側」の視点は、いまの仕事の土台になっています。
契約
長期在庫の買上げに関する覚書
- 状況
- 得意先向けに確保していた鋼材のうち、長期にわたり倉庫に滞留しているものを、期限を設けて買い上げてもらいたい。
- 対応
- 「長期在庫」「買上げ」の定義を数量・保管期間・単価の基準で一義的に確定し、対象の特定方法と期限、保管費用の負担を明記した覚書を作成した。
- ポイント
- 定義が曖昧なままだと、不利益は双方に及ぶ。契約書の役割は、争わないための言葉を先に置くことにある。
契約
取引基本契約の改訂(相殺と価格改定)
- 状況
- 他社の不良品に起因する損害賠償金が、得意先からの支払いから一方的に相殺され、回収できないという事態が発生した。
- 対応
- 基本契約を改訂し、相殺の要件と範囲を限定。あわせて、価格に関する条項が「コスト低減」の一方通行になっていた点を「低減または増加に応じて協議する」に改めることを申し入れ、合意に至った。
- ポイント
- 数か月後に実際の値上げ協議が訪れ、改訂した一語が交渉の根拠になった。
知的財産
設計連携のための業務委託契約
- 状況
- 自社に製品の設計機能がないため、外部の設計事業者と連携して自社設計による製品提案を行いたい。
- 対応
- 契約の名称に引きずられず、実質的に何を委託するのかをゼロベースで検討。業務内容、図面の著作権、共同のアイデアの権利関係を条項に落とし込んだ。
- ポイント
- 契約の名称は中身を保証しない。「何をしてほしいのか」を綿密に聞き取ることが、契約設計の出発点になる。
紛争解決
アイデア盗用クレームの和解
- 状況
- コンサルティング会社から工程改善(ロボット化)の提案を受けた時期に、自社でもほぼ同内容の改善を計画し別会社で実施しようとしたところ、「アイデアを盗用された」とのクレームを受けた。
- 対応
- 相手方が納得できない点と譲れる点を切り分けて聴取。「アイデアの帰属は相手方にある」ことを認めたうえで、対価を支払って使用させてもらう構成の和解合意書を作成した。
- ポイント
- お金だけで解決できる問題かを見極める。「アイデア」の扱いを契約の言葉にできれば、双方が受け入れられる着地が見つかる。
労務
有期契約社員の更新拒絶
- 状況
- 期待した成果を上げられない有期契約社員について、契約を更新しないことができるか。
- 対応
- 労働契約法第19条による更新拒絶の制限を、業務の恒常性・更新回数・同種契約者の状況に照らして検討。解雇権濫用の法理(同法第16条等)の枠組みで、事実の積み上げと手続を確認した。
- ポイント
- 「更新しない」と伝える前に、何が積み上がっているかで結論が変わる。事後の法律論ではなく、日々の運用の設計が勝負を決める。
※ 掲載している事例は、依頼者・関係者が特定されないよう、業種・規模・時期・金額等を変更し、複数の案件を組み合わせて抽象化したものです。
※ 結果を保証するものではありません。事案の内容により結論は異なります。
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