記者会見に立って考えたこと
2025年4月4日、依頼を受けている事件について、記者会見を行いました。
弁護士会の前に中継車が止まっているのを見て、正直なところ驚きました。
会場には、40名から50名ほどの記者の方にお越しいただきました。事件についてご報告すべきことがあり、依頼者と協議のうえで会見の場を設けたものです。会見の場に立つのは久しぶりでしたが、共同で代理人を務める平井弁護士、事務所のスタッフ、そして報道機関の皆様のご協力により、滞りなく終えることができました。
会見の成否は、始まる前に決まっている
記者会見は、その場の話し方で決まるものではありません。準備の段階で、ほとんどが決まります。
- 何を言い、何を言わないか——争点を整理し、事実と評価を切り分けておく
- 誰が答えるか——質問の種類ごとに、答える人をあらかじめ決めておく
- 資料をどう配るか——書面がないと、記者は聞き取ったメモだけで記事を書くことになる
- 答えられない質問への答え方——「お答えできません」の一言にも、理由の説明が必要になる
この準備が甘いと、伝えたかったことの半分も伝わりません。逆に、準備さえしておけば、限られた時間でも要点は届きます。
報じる側にいた経験が、ここで効く
私は弁護士になる前、テレビ局でドキュメンタリーバラエティ番組のディレクターをしていました。取材をし、素材を選び、締切に間に合わせる仕事です。
そのとき身についたのは、限られた尺の中で何が使われ、何が落ちるのかという感覚です。長い説明は必ず切られます。切られたら伝わりません。ならば、切られない長さで、要点から話す。会見の場でずっと考えていたのはそのことでした。
報じられる側に立ってみて、あらためて分かったこともあります。報道は、こちらが用意した材料の中から選ばれるということです。材料を用意していなければ、選ばれようがありません。用意していれば、そこから選ばれます。だからこそ、準備が要るのです。
フラットに聞いていただいたこと
難しい事件であり、様々なご意見やご批判があることは承知しています。それでも、我々の言い分をフラットに聞いていただいた報道機関の皆様には、心から感謝しています。
おかしいことはおかしいと主張する。それが依頼者のためになると信じて、力を尽くしました。
不祥事・事故・炎上への対応もお引き受けしています
事実調査、公表の是非と時期、公表する場合の内容と方法、記者会見の設計と想定問答。報じられ方を踏まえた助言ができるのは、報じる側にいた経験があるからだと考えています。企業の危機管理・広報対応も、法律顧問の業務範囲に含めています。
※ 本記事は2025年4月時点の記録です。事件の内容については、本記事では立ち入りません。
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